幽霊に取り憑かれた花子

統合失調症患者の妄想と現実

詩「もっと」。ぞわぞわ感があり、注射も効かず。看護師さんに爪を切ってもらった。

 こんにちは。花子です。

 

 まずは詩です。

「もっと」

もっと、もっと、もっと、、、

あの時ああしていれば、、、

今がこうであれば、、、

どうして違うんだ?

私はもっとやれるはずじゃなかったのか

あの時だってもっと、、、

今だってもっと、、、

もっと、もっと、もっと、、、

 

もっと良い形があったはずなのに

もっと良い今があるはずなのに

どうして私の思い描くものと違っているんだ?

どうして私は私の理想の私になれないんだ?

もっと普通を望んでいたのに

どうして私の願いは普通の人生を送ることからかけ離れているんだろう

 

ずっと経験しないままでいい

子どもなんて育てられないし、ほしくない

女としてのよろこびなんて知らないままでいい

自分ひとりの世話するだけで精一杯だし、新しい家庭なんて築けない

私にできるのは「もっと、、、」と思いながら、いつもの土手を歩くことだけだ

 

あの時もっと自信を持てていたら、姿勢も変にならずに済んだかなぁ

あの時もっと社交的だったら、友達もいっぱいいたかなぁ

あの時もっと、もっと、もっと、、、

今だってもっと、もっと、もっと、、、

 

でも高望みかもしれない

ないものねだりかもしれない

今はこれでいいじゃないか

昔望んだことが叶っているじゃないか

嫌なものはなくなったし、嫌だと思っていたことはしなくてもいいし

 

これ以上何を望む?

どうして今はこれでいいと心の底から思えないんだ?

どうして人と比べて、自分に欠けているものばかり見ているんだ?

満たされているものはいっぱいあるし、人と比べなくても持っているものはいっぱいある

人と比べて持っているものだってあるのかもしれない

それでももっと、もっとと思わずにはいられない

 

もっと何かあれば私も変われるのかな

もっと本当の理想に近づけるのかな

自分だけを見て、これでいいと、本当の本当に思える日が来るだろうか

そう思うこと自体、今の自分とさして変わらない気もするのだが

 詩はここまでです。

 

 さて、いつものです。

 体の異常がぞわぞわ感に変わった時には、

「体がぞわぞわします」

と言うと、看護師さんがぞわぞわをなくすための筋肉注射をしてくれました。それでもなくなりませんでした。わらにもすがる思いで、もう一度注射をしてほしかったのですが、看護師さんに

「効かなかったんでしょう?」

と言われて

「はい」

と言うと、

「それじゃあできないね」

と言われました。

 その後私はぞわぞわ感に耐えられなくなって、少し横になりました。そうしたら少しの間だけ眠っていました。起きて看護師さんに

「ちょっと寝てました」

と言うと、

「知ってるよー。見てたもん」

と言われました。横になっているのを見ただけで、眠ってるかどうかは分からないんじゃないかなと思いました。

 たまに詰所の中の小さい部屋に呼ばれて、わりと年をとった先生に話を聞かれました。どういう症状か訊こうとしたのだと思います。私は

「気持ち悪いって聞こえるんです」

と言った記憶があります。それ以外に何か言ったり訊かれたりした記憶はありません。何か言っていたのでしょうけど、忘れてしまいました。

 体のぞわぞわ感がくる前、私の担当の看護師さんが寝ているばっかりだった私の足を持って動かしたりしてくれていました。インターネットで調べたとか言っていたと思います。何回かしてくれましたが、私が体のぞわぞわ感のせいで動き回るようになったので、する必要がなくなりました。

 ずっと切っていなかったので、爪が伸びていました。だから看護師さんに

「爪を切りたいんですけど」

と言いました。言ってはみたものの、自分では切れそうにありませんでした。それを察してくれたのか、看護師さん2人が私の爪を切ってくれました。

「〇〇(看護師さんの名前)ネイルサロンだね」

と見ていた看護師さんが言っていました。

 風呂はこの頃はあまり入っていた記憶がありません。冬だったのですが、病院内は暖房がよくきいていたので、布団をかぶって寝てるばっかりだった私は汗ぐっしょりになっていました。なので預かってもらっていた服を持ってきてもらって着替えていました。

 しかしこの病院は管理がずさんで、はじめの方は父が来た時に必ず洗濯物を渡してくれていたのですが、だんだん渡しているのを見かけなくなり、その後どうなったかは分かりません。症状がなくなってきた頃には自分で管理するようになったのです。

 今日はここまでです。

 

 最近の幽霊さんはまだ私の中にいますが、もういなくなりつつあると思い込むようにしています。頭の中で「僕はもういなくなるよ。ごめんね、今まで迷惑をかけて。もう僕はいなくなるから、楽な人生を歩んでね。僕はもうこの世にはいられないみたいだ。だからさようなら。ありがとう、僕をその体の中に入れさせてくれて。もう会うことはないから、これで本当にさようなら」と幽霊さんの思いを代弁しているつもりになっています。そうしたら本当にいなくなるかもしれません。せめていやがらせくらいはなくなるでしょう。なくなるのです。

 

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