幽霊に取り憑かれた花子

統合失調症患者の妄想と現実

詩「幽霊③(成仏)」。毎日シャワーを浴びられるようになったが、ちょっとトラブル。

 こんにちは。花子です。

 

 まずは詩です。

「幽霊③(成仏)」

幽霊さんが成仏してくれるなら、私は何だってしたいという気持ちだよ

実際には何でもはできないけど、気持ちとしては何だってしたい

君がやりたいことをやって、この世に未練がなくなったら、きっと成仏してくれるね?

それとも幽霊さんの願いは一生私の中にいることなのかな?

 

いやがらせをしなければ、一生私の中にいていいよ

でも君はいやがらせをやめられないだろう?

どうしていやがらせをするのか、私には皆目見当がつかないけど、とにかくいやがらせはしたいんだよね

だから私は早く幽霊さんにいなくなってほしいんだ

 

早く消えろ、早く消えろ

いなくなれ、いなくなれ

 

いやがらせさえしなければいてもいいのに

おいしいものを一緒においしいと感じたり、笑って楽しい思いを共有したり、そんなことで満足できないのか?

結局何がしたいんだ?

いやがらせをしたからって何だっていうんだ?

幽霊さんは出て行く気はないのか?

 

かつて幽霊さんは私のことを愛してると言ったが、本当は愛してなんかいないだろう?

愛していたらいやがらせなんてしないはずだし、今すぐ出て行ってくれるはずだ

私だってあの時幽霊さんのことを愛してるって言ったけど、本当に幽霊さんのことを愛していたわけではないのだ

ただ誰かを愛してみたかっただけなのだ

それがたまたま幽霊さんだったというだけで

 

本当は幽霊なんて大嫌いだよ

心の底から死んでほしいと思ってるよ

でも君は私の一部なのかな

それとも私の体は魂が2つ入る体なのかな?

いずれにせよいやがらせはやめてほしい

 

この体は私ひとりの体なの

君の体ではないんだよ

幽霊さんは私の中にいるのに、私がつらい思いしてても、つらくないのかな

私と幽霊さんは楽しい思いも、つらい思いも、共有できないの?

それじゃあなんでいるの?

私の中にいる意味あるの?

 

私の体を使って何かをしたいわけではないんだろう?

それとも何かしたいことがあるけど我慢してるの?

前に「俺の体、何でないの?」と言っていたよね

もうなくなってるんだよ、君の体は

だから早く成仏しようね

 

やっぱり私の中から出て行くのは怖いのかな

何もない無の世界に行くんだもんね

でもだからっていやがらせはしなくてもいいだろう?

いやがらせさえしなければ一生一緒にいてもいいんだよ

死にたくなければ、おとなしく私の中にずっといればいいじゃないか

私もいずれ死ぬのだし、その時嫌でも成仏できるだろう?

一緒に成仏しよう

 

とにかく頼むから成仏してくれ

それだけが私の願いだ

 詩はここまでです。

 

 さて、いつものです。

 この頃から私は毎日シャワーを浴びるようになります。週に2回ほどお風呂の日があったのですが、空きがある時ぐらいしか誘われなくなりました。シャワーはだいたい夕方の早めの時間、午後4時ぐらいに入るようにしていました。

 ある時お風呂に入って、看護師さんに

「お風呂から出ました」

と伝え、髪を乾かして、ベッドで横になっていました。すると次の順番の人が私のところに来て、

「花子さん、出たなら言ってくれないと困るじゃないの。1時間も待ったわよ」

と言ってきました。私は

「すいません、部屋が分からなくて」

と言うと、

「書いてあるでしょう」

ときつく言われました。

 私はお風呂から出たことを看護師さんに言ったので、看護師さんが次の人に伝えてくれると当然のように思っていたのです。でも看護師さんには

「お風呂から出ました。次の方へのお声かけお願いします」

と言わなければならなかったようで、この出来事で私はすごく傷つき、看護師さんに泣きつきました。

 そうしたら看護師さんは詰所の奥にある小さな部屋に私を連れて行き、

「変なことなんだけど、病院内には暗黙のルールみたいなのがあって、、、」

と話をしてくれました。結局私は看護師さんに次の人へ伝えてもらうように言えばいいということになりました。看護師さんは

「病院には色んな人がいて、花子さんみたいに小さなことで傷ついてしまう人もいるし、、、」

とか言ってくれていました。

 それからお風呂から出たら

「お風呂から出ました。次の方へのお声かけお願いします」

と言うことにしました。するとそれを聞いた看護師さんが

「バッチリです」

と言っていました。

 一度お風呂から出たらタオルがないことに気付き、緊急用押しボタンで看護師さんを呼びました。たまにあることみたいで、看護師さんは

「タオル?」

と訊いてきました。私は

「はい。服が入っている箱に入っています」

と言いました。持ってきてくれて、看護師さんは

「たまにこういうことあるんだよね」

と言っていました。

 ある時職員の人(掃除とかする人)に

「花子さん、今お風呂入れるけど入りますか?」

と訊かれました。この時お昼ご飯の時間が近くて、そんなに早く入れるか自信がなかったので、

「シャワーにします」

と言いました。なんとなく今から思えば入っておけばよかったかなと思います。入ったからってどうということはないのですが。

 今日はここまでです。

 

 最近の幽霊さんはまだちょっと寒いので、朝にガクガクがあります。でもそれも短時間で終わるようになったし、全体的には良くなってきていると思います。このまま良くなることを祈って。それが全ての人の願いなのですから。