幽霊に取り憑かれた花子

統合失調症患者の妄想と現実

詩「死なないで、生きて」。ぞわぞわ感ももう最後。

 こんにちは。花子です。

 

 まずは詩です。

「死なないで、生きて」

どうして死んじゃうの?

どうして老いるまで生きていられないの?

何か嫌なことがあるなら、やめればいいんじゃないの?

何もかもやめて、ただ生きるということだけをしたらいい状態になっても、まだ死にたいと思うのかな?

 

そもそもただ生きてたらいいだけの状態になんかなれないから困っているんだろう?

ただ何もせず食べて出して寝てっていうだけの生活が送れたら、死にたいなんて思わないんじゃないのか?

それでも死ぬ人は死ぬ

 

どうして生きてることがそんなに苦しくなるのだろう?

生まれてきただけで罪なんて、どうしてそんなこと思わなくちゃならないの?

今の社会が悪いの?

この世のせいで苦しんでいるのだろうか

でもいったいこの世が何をしてくるというのだろう

きっと何もできないから、この世が責めてくるように感じられるんじゃないのかな

 

この世にはみんながいる

みんなが私を否定してくる

みんなが私をこの世から排除しようとしてくる

だって何もできないから

社会のために働くことができないから

社会の構成要員になれないから

この世からはみ出してしまっているから

 

それでもみんなと同じように生きているという事実は変わらない

食べていくためにはやらなければならないことがたくさんあるのだ

でもできない

だから死にたくなるのか

 

本当は死にたい人ほど生きることを強く願っているんじゃないだろうか

生きたい、生きたい、生きたい

だから死にたい

 

楽になれるのなら、楽に生きられるのなら、死を選ぶ必要はない

だって人は自分から死のうとしない限り、自然と死がおとずれるまで、生きているという状態でい続けなくてはならないからだ

 

どうしてこの世に楽になれる方法を見つけられなかったのか

どうして一度しかない人生を自ら終わらせなければならなかったのか

ただ生きているだけでいいと、どうして言ってあげられる人ばかりじゃないんだ?

どうしてこの社会に縛りつけられなくてはならないんだ?

 

この社会が示す模範的な生き方ができなくても、この世に生まれたのだから、生きてていいんだよ

つらいことからは逃げたっていいんだ

やりたくないことでもやらなければならないのかもしれないけど、一度それをやめてみたらどう?

意外に生きられるかもしれないよ

 

それでもただ息をしてることだけでもつらいと思えるのかもしれない

どうしてそうなったの?

やっぱり情報が氾濫してしまっているから、誰かがお前は生きる価値がないと言ってくるような気がするのだろうか

 

誰もが生きていたいと願えて、自殺者が減ればいいのかと言われると、私には分からない

でもやっぱりもったいない気がするのだ

この自分で生きられるのはこの人生一度きり

だから私は老いるまで生きていたい

死ぬのはいつでもできる

だからもう少し生きてみよう

 

人の人生を救うことはできないけど、自ら死を選ぶ人が減ったらいいな

きっと誰かがその人の生きてる世界というのを望んでいると思うから

 詩はここまでです。

 

 さて、いつものです。

 まだ胴体と手を拘束されていた時、看護師さんが私の横に来て椅子に座って、両腕を体の横でうねうねと動かし、

「もうこんなことはないね?」

と訊いてきました。この時の私にはこの看護師さんの動きや言ってることがさっぱり分かりませんでした。でもなんとなくその動きから、全然違うのですが、なぜか父に迫った時のことを言われているような気がして、私はもうそんなことはないと思ったので、

「はい」

と答えました。この看護師さんの言動が、私が自殺未遂した直後、私の意識がなく、私の中が幽霊だけになって、ジタバタさせられていた時のことだと知ったのはこのずっと後でした。

 ある夜寝ている途中で目が覚めました。幽霊のぞわぞわ感が襲ってきました。看護師さんを呼び、耐えられなくなって、無理なことだとなんとなく分かっていたのですが、

「歩かせてください」

言いました。すると看護師さんは

「駄目です。今は寝る時間です」

と言いました。私は思わず

「それじゃあどうしたら、、、」

と言いました。看護師さんは眠剤をくれ、私は

「眠るまでついていてください」

と言って、横になりました。眠剤は効いたようで、割とすぐに眠れました。

 徐々にだったので分かりにくかったのですが、ぞわぞわ感もなくなっていきました。最後は口のいやがらせだけでした。上唇を上に引き上げられるのです。もちろん幽霊にです。私の担当の看護師さんに

「口が変になってるんです」

と言いました。するとこの看護師さんは

「変じゃないよー。大丈夫だよー」

と言いました。私は私の言ってることをちゃんと聞いてくれず、私を受け入れてくれないことが少し悲しかったです。この口のいやがらせがなくなって、私は本当に幽霊から解放されたのです。

 今日はここまでです。

 

 最近の幽霊さんは、この前ちょっとひどいのがありました。乗っ取られ感が出てきて、息がしづらくなり、頭をぶんぶん振り回されたり、上を見さされたり、表情が困惑したような感じになり、しんどくなりました。だからその日は晩ご飯は作らず、外食しました。帰ってきてしばらくすると、だんだん治ってきて、家族とも普通に話せるようになり、寝る頃には完全回復です。これが幽霊さんの乗っ取られ感の最後だと思いたいのですが、現実はどうか分かりません。でも全体的に見れば減ってはきています。幽霊さんももうすぐです。きっともうすぐなんです、、、。