幽霊に取り憑かれた花子

統合失調症患者の妄想と現実

詩「謙遜という名の嘘」。MRIをとりに大学病院に。

 こんにちは。花子です。

 

 まずは詩です。

「謙遜という名の嘘」

あの子にかわいいと言われて、私は「かわいい?」と訊き返した

そうしたら「えっ」と言われた

私はいったい何を間違えたんだ?

他の子が「みんなかわいいね」と言った

フォローしてくれたのだろうけど、フォローになってない

私の心に霞んだもやはそんなんじゃ晴れない

 

「かわいくないよ」とでも言えばよかったのだろうか

でも私は自分のことを外から見ることができないから、かわいく見えているなら、それはそれでうれしかったんだ

どうして分かりもしないのに「かわいくないよ」なんて言える?

自分がどう見えているかなんて、いくら鏡を見たって分からないじゃないか

謙遜という名の嘘をつかないといけないなら、私は正直者でいたい

素直に受けとめたい

自分じゃかわいくないように見えたとしても、外から見たらかわいいかもしれない

 

あの子にかわいいって言ったら、「ありがとう」と言ったじゃないか

その時と私の場合と何が違っているって言うんだ?

うれしいじゃないか、かわいいと言われたら

そこで喜んで何が悪い?

 

なんで謙遜するのが当たり前になってるの?

なんで嘘をついてまで謙虚なふりをしなくてないけないんだ?

本当に謙虚な人なんているのか?

私だって自分が他人から見たらかわいくないということが分かっていたら、「かわいくないよ」と言える

でも分からないんだ

 

自分を外から見てみたいとずっと思ってたよ

自分がどう見えるのか知りたいとずっと思ってるよ

でも鏡で見るだけでは無理なんだ

だから外からどう見えているのか教えてくれてる気がして、ちょっと確認したかっただけじゃないか

 

何が悪かったんだ?

みんなはああいう場面で平気で嘘がつけるのか?

私だけがかわいいんじゃなくて、みんながかわいかったら、それでいいのか?

本当に違うと分かっていることなら、私だって違うと言える

でも分からないことがいっぱいなんだよ

どうしたって、どれだけ月日を重ねたって、分からないことばかりなんだよ

あの子は私に教えてくれたんじゃないのか?

本当に思ってないことなら言わないでくれ

私だって謙遜という名の嘘はつけないのだから

 

 さて、いつものです。

 ある夜夢を見ました。昔の懐かしい家でした。私が小学生ぐらいの頃の感じでした。父が私の布団からちょっと離れたところで寝ていました。私は父のそばに行き、

「お父さん、お父さん」

と呼びかけていました。幽霊のいやがらせがひどく、誰かに助けてほしかったのです。父に呼びかけることで助けを求めていたのだと思います。起きたらまた苦しい現実が待っていました。幽霊が私が目を覚ましたらすぐに体をガクガク震わせてきたのです。

 首を吊って、目を覚ましてから割とすぐにI病院の近くの病院にMRIをとってもらうために行きました。車椅子に乗せられて行きました。本当は歩けたのですが。その病院に行っても、なぜだか分かりませんが、検査はしてもらえませんでした。

 だから今度はある大学病院に行きました。タクシーで父と担当の看護師さんと3人で行きました。2013年1月1日のことです。

 行ったらすぐに患者さんが順番を待つまでの間横になるベッドが4、5台並んでいるところに運ばれました。この時も車椅子でした。

 幽霊のせいでとても苦しかったので、思わずナースコールを押しました。すると看護師さんがきて、

「トイレ?」

と訊くので、私はそれほど行きたいわけでもなかったのですが、

「はい」

と言ってトイレに車椅子で連れて行ってもらいました。

 戻ってきてしばらく待たされました。私は幽霊のいやがらせのせいでしんどく、誰かに助けてほしかったので、またナースコールを押しました。でも二度目は来てくれませんでした。たぶん私が精神病だと知られていたからでしょう。しかし本当に用がある時だったらどうするのでしょうか。急に便意を催したとしたら来てもらわないと困ります。でもまあそんなことはなかったのでよかったのですが。

 待ってる間に骨髄液をとられました。背中を丸めて横になり、背中の方からとられるのです。痛みやとられている感覚はありません。ただ横になっていたら、もうとられていました。

 今日はここまでです。

 

 最近の幽霊さんはだいぶマシになってきました。震えもかなり減りました。あともうちょっとでいなくなりそうです。先生も「順調ですね」と言っていました。ただまだ幽霊さんの出てない日というのが1日もないので、薬はいつも通りオランザピン20ミリです。それよりもうれしいことがあって、最近私の調子がすごくいいのです。しんどいという日がほとんどありません。朝にも起きられるようになって、朝散歩に毎日行っています。これがあとどれくらい続くかは分かりませんが、ずっと続いてほしいです。私の未来はいい気がしています。幽霊さんももうすぐいなくなるのですから。