幽霊に取り憑かれた花子

統合失調症患者の妄想と現実

自己理解をしたい。詩「幽霊⑥」。幽霊の体を見つけに行こう。

 こんにちは。花子です。

 最近は八木仁平さんの動画を少し見て、私も自己理解をしたいなぁという気になってきました。今までも自己理解だとは知らずに、自分は何をどう感じて、どういうことをしたいのか、などを考えていましたが、自己理解というものを知って、私にもできるかもしれないと思うようになりました。まだほんのちょっと動画を見ただけなので、八木さんの発信していることがどういうものなのかあまり知らないのですが、大事なこと、得意なこと、好きなこと、その3つを考えるようです。私も考えてみました。でもよく分かりませんでした。自己理解ができたとしても、私は今の生活を変える気はありません。今が一番良いのです。私の場合自己理解が職業などに結びつくとは思えません。それでもやっぱり自己理解したいなぁと思わずにはいられないのです。

 過去のノートを見返すことがよくあります。あの時私は何を考えていたのだろう、あの時から自分はどう変わったのだろう、などと考えるのです。焦っていました。早くなんとかしなければ、早く抜け出さねば、早く立て直さなければ、そして早く働けるようにならなければ、そんなことを思っていました。私が家族を支えなければならないのに、現実は理想とは全くかけ離れたものでした。私は高校の時は勉強ができると思っていたので、頑張って勉強すれば公務員になれるのではないかと思っていました。安定した職業で、いつか父が働けなくなった時に私が家計を支えるのだと思っていたのです。でも現実は朝起きられない、勉強もできない、人と話せない、どこかに通うことができない、仕事ができるようには思えない、外に出ることすらできそうにない、そんなものでした。あの時は自分がどん底にいるとは知らず、今の自分のようになれるとは全く思えませんでした。今の自分でも働けないのに、あの時は本当に働くことができなかったのです。

 今の生活の中で仕事ができるとしたら、何かを書く仕事ぐらいしか思いつきません。でも本当にそれができるようになるためには、行動しなければならないのですが、私にはできません。できないというよりしたくないのです。毎日何もない生活をするのが私にとっては心地いいことなのです。責任のかかることはしたくありません。そのくせ自己理解をしたいと言うのですから、自分でも困ったものです。自己理解したらきっと何かしらの職業に結びつくのでしょう。でも本当に私は働きたくないのです。これは自己理解とは言えないでしょうか。自己理解って一体何なんでしょう。もう少し自己理解について知る必要がありそうです。なんて自分のことはもうだいぶ分かっているつもりなんですが。

 自分にしかできないこと、そんなことあるわけないと思いつつ、やっぱり何か自分だけの何か、そういうものが欲しいと感じてしまいます。このブログが何かに繋がらないか、そんなことを思うのですが、ほとんど誰にも見てもらえていないので、これが職業に繋がるとは今のところ言えません。でも諦めずに書いていって、自分の人生どうにかさせたいです。

 

 まずは詩です。

「幽霊⑥」

こんなもんかな

私の人生こんなもんかな

幽霊に取り憑かれて、いやがらせをされつつも、それでも生きていく

そんなものなのかな?

いや、そんなものではないはず

いつかきっともっと楽に生きられるようになるはず

 

いやがらせをやめて、私の中から出て行ってくれる日が来るとは思うのだけど、どうだろう

きっともうすぐしたらあの時の自分を取り戻せるはず

こんなもんだと思ってあきらめていたって良くはならない

幽霊なんて出て行かせてみせる

と言いたいところだが、それができればとっくにやってる

 

希望は見えている

たぶんあともう少しなんだと思う

あの時みたいに体に異変があれば、出て行ってくれる前兆だ

ちょっと我慢すれば、楽になれる

私は楽になりたいのだ

幽霊のいない楽な人生を生きたいのだ

もういやがらせをされて泣くのは嫌なんだ

 

幽霊っていったい何だったのだろう

あれはただの私の妄想だったのだろうか

いつの間にいなくなったのだろう

もう一生入ってこないよね

だって絶対に今度こそ呼び込んだりしないのだから

と言える日が来るだろうか

たぶん来ると思う

今はまだ信じられないけど、幽霊は少しずついなくなってる

 

本当にいなくなる時が来るのだろうか

なんだか想像できないな

手足の震えがなくなる時が本当に来るのだろうか

できれば今すぐ来てほしい

でもそれは無理だから、幽霊がいなくなることを願って、待つしかないだろう

 

祈るしかない

信じてないけど、いると思ってないけど、神に、祈るしかない

もう7年だ

幽霊が入ってきてからもう7年だ

あと3年したら完全にいなくなるんじゃないだろうか

 

でも油断はできない

これからも幽霊とは戦い続けなければならないのだから

いつの日かぶちのめしてやる

覚悟しとけよ

そして私の中からいなくなれ

今の私の最大の願いはそれだけだ

 詩はここまでです。

 

 さていつものです。

 この時私はこんなことを思っていました。小説やドラマのように幽霊はまだ生きてはいるが、病気で臥せっていて、私がその体に出会えた時、幽霊は元の体に戻ることができるのだと思ったりしたのです。病気じゃなくて事故だったのかもしれません。知らないうちに魂だけがこの世をさまよって、元の体に戻ることを望んでいるのかとも思いました。

 だから私は無謀なことですが、外に出て探そうという気になりました。本気で見つける気はたぶんなかったと思いますが、全然望みがなかったわけではありません。もしかして幽霊の住んでいた家が分かって、家族に会えば成仏してくれるかもしれないと思ったのです。この時はもう幽霊がどこかに行ってくれることを期待しはじめていました。

 外に出ました。自分が今どこにいてどこに向かおうとしているのか、頭の中で実況しながら歩きました。すると幽霊は嬉しそうに笑っていました。なんとなく幽霊の実家を目指して歩いていました。でも幽霊が導いてくれるはずもなく、ただ適当に歩いただけでした。

 晩ご飯の後に自分の部屋にこもって、幽霊と愛し合っていました。横向きに寝て、気持ち良くなりながら、幽霊に腰を動かされ、私が喘ぐかわりに幽霊に息をハアハアさせられることに身をまかせていたのです。

 電気もつけずに夢中になってやっていました。しばらくそうしてから部屋を出ると、父が

「瞑想してたのか?」

と訊いてきました。私は本当のことは言えなくて、

「うん」

と答えました。この時はまだ幽霊とのことは秘密の楽しみだったのです。

 幽霊に私の思っていることを読みとられたくなくて、何か考えが浮かんできたら、途中で他のことを考えたり、思考をストップさせたりしていました。そうしたら幽霊は何がおかしかったのか分かりませんが、笑っていました。私は幽霊を戸惑わせたいと思っていたのだと思います。前にK君が入ってきたと思っていた時と同じ感じで、別にこれでどうなるかなんて考えてもいませんでした。

 今日はここまでです。

 

 最近の幽霊さんはしんどくならされることがほとんど、いや、全くと言っていいほどなくなりました。後は手足の震えや寝る前に口や目を少し開けさせられる、それくらいです。今月の診察では「幽霊さんはいなくなりました」とは言えませんでしたが、次の診察までにそう言えるような状態になれてることを祈ります。一刻も早くこの体に自由を!