幽霊に取り憑かれた花子

統合失調症患者の妄想と現実

詩「幽霊⑤」。初めての外泊でコンタクトレンズを作った。

 こんにちは。花子です。

 最近暑いですが、自分を鍛えるために、昼間日傘をさして外を歩いています。今でも十分暑いですが、まだもう少し暑くなってもいけそうです。川沿いの道や、林っぽいところを歩くと気分がスッキリします。また歩きに行きたいです。

 最近机に向かってノートを開いてみても、あまり何も浮かんできません。何か書きたい気はするのに、書くことがないのです。私は作家には向いてないでしょう。小説はもちろん書けないし、エッセイなんて言っても、これもまた書けそうにありません。詩のようなものは書いていますが、詩と呼べるのかは分からないし、それも書き続けるのは難しそうです。でも今までに書き留めていたものが結構あるので、それをブログに書ききるまではブログを続けようと思います。

 

 それでは詩です。

「幽霊⑤」

勝てない

私は幽霊に勝てない

幽霊は様々ないやがらせをしてくる

体を震わせたり、変な顔にさせたり、目をあやつったり、ひどい時には体を乗っ取るようなことをしてくる

幽霊が出てきたら、私はそれを抑えることができない

幽霊は強いのだ

 

ある人は「どうして私のところには入ってこないんだ?入ってきたらやっつけてやるのに」と言っていた

そんなことできるならとっくにやっている

あの人は幽霊の恐ろしさを知らないのだ

幽霊は誰の手でも追い払えない、厄介なものなのだ

 

私だってやっつけられるものなら、やっつけてやりたい

そしてこの世での居場所を奪ってやりたい

ボコボコに打ちのめして、もう私の中にはいられないと思わせてやりたい

 

どうして止められないんだろう

どうして私の体は私の思い通りにならないんだろう

幽霊をすべて取り去って、自分だけの自分になりたい

もうあんな風に乗っ取られるのはごめんだ

 

幽霊をどれだけ言葉で痛めつけても、よけいに意地を張って、私の中に残るのだろう

やっつけても、やっつけても、やっつけられない

幽霊に勝つことは誰にもできないのだ

幽霊がこの世からいなくなるようにできることは、ただ待つだけだ

自然といなくなるのを待つだけだ

幽霊をいないものとして、あまり意識せず、ただすべての自分を取り戻せるように、待つ

幽霊がいなくなって、自分のすべてが全部自分の思い通りになれる日が来るように、待つ

 

ひとつの体に魂2つはきついよ

幽霊のためにもうひとつ体を見つけてきてあげたい

でもそんな体はもうないんだ

 

幽霊は何をしたいんだ?

もう死んでいるって自覚できないのか?

私の体を乗っ取って、ほら僕まだ生きてるよって言いたいのか?

思いたいのか?

一度死んだのだから、本当はこの世に居場所がないはずなのに、誰のおかげでこの世にいられてると思ってるの?

私に感謝して、いやがらせはもうやめましょうと思ってくれ

もうやっつけようなんてしないから、だからどうか私の中から出て行ってください

 

本当に出て行ってくれる日が来るだろうか

いや、いつかきっと来る

幽霊がいたことは、たぶん感覚としての記憶には残らない

はじめからいないのと同じ感覚で、人生を歩んでいくのだろう

希望はある

そう信じて、私は待つのだ

すべての自分を取り戻せる日を

 詩はここまでです。

 

 さて、いつものです。

 とうとう外泊の時がやってきました。家に帰れるのです。家といってもこの時は父の仕事場兼実家でしたが。父に送り迎えをしてもらわなければならないので、週末に外泊することになりました。私は眼科に行ってコンタクトレンズを作りたかったので、金、土、日の3日間の外泊となりました。なんとなく眼科に行くことは先生には言いませんでした。これが良くない結果を生むのですが。

 金曜日私と父はバスに乗り、私は私の家の近くの眼科へ、父は仕事場へ、それぞれ行くことになりました。私は眼科へ行き、コンタクトレンズを作りました。はっきりと見える世界は感動的でした。ただちょっと入れるのが難しかったです。

 それから家に行き、高校の時買ったトランペットを父の仕事場に持って行こうと思いました。また練習してみたくなったのです。でも持っていただけでほとんど練習してなかったので、吹けないのと同じでしたが。

 家に帰ると兄がいました。

「ああ、帰ってきたの」

と言いました。私は

「うん」

と言ってトランペットを持ってすぐに家を出ました。

 父の仕事場に着き、どう過ごしていたかさっぱり思い出せません。でも内大介さんに手紙を書いたことは覚えています。

「ハッキングしていましたよね」

とか書きました。大介さんが私の妄想通りの人だったら、絶対返事はもらえると思っていました。でも何の返事もありませんでした。それ以外はとりあえずそこで過ごしたということだけは分かります。日曜日になってまた病院に戻りました。

 今日はここまでです。

 

 最近の幽霊さんは上の詩に書いていたようないやがらせが、だいぶなくなってきました。震えも本当に少なくなったし、変な顔にさせられるのもほぼなくなりました。この調子でいけば、本当に幽霊さんはいなくなるかもしれません。それはとても嬉しいことです。後は時間の問題でしょうか。なくなってほしいです。