幽霊に取り憑かれた花子

統合失調症患者の妄想と現実

詩「世界を変えに」など。

    こんにちは。花子です。

 

    ショックな出来事がありました。私が行っているデイケア作業療法士さんが結婚退職するのです。たったの2年間だけでした。まさか辞めるとは思いませんでした。同学年ですし、同じ女性だったので、仲良くしてもらっていたのです。明るいし、楽しいし、私のことを輝いてると言ってくれたので、大好きでした。

    探偵団というプログラムでは一緒におしゃべりしながら歩きましたし、最後のティータイムの時にはよく隣に座ってくれていました。この作業療法士さんのプログラムであるストレッチには最近ようやく参加するようになったのです。もっと前から参加していればよかったと思います。

    退職すると聞いた時私は泣きました。プログラムが終わった後、作業療法士さんのところへ行くと、涙が溢れてきました。周りにいた人達がなぐさめてくれたので、ちょっとは落ち着いたのですが、帰り道でも涙が出てきました。そして家に帰って、父に作業療法士さんが辞めることを告げると、ぼろぼろと涙がこぼれてきて、わんわん泣きました。歳がいってからもずっと一緒にいられると思っていたのです。歳をとったらお世話になろうと思っていました。まさか結婚して故郷に帰ってしまうなんて、思いもよりませんでした。デイケアの人達はこういう日が来ると予想していたそうです。こんなに早いとは思わなかったそうですが。

    あと1ヶ月一緒に過ごせる日を大事にしていきたいと思います。手紙を書いて私のことをいつまでも覚えていてもらおうと思います。結婚おめでとうと心から言うことができたらいいですね。

 

    今日は第1月曜なので、詩を書きたいと思います。

「世界を変えに」

テレビ画面の中で重大そうに真剣な議論をしている偉い人達がいる

この世について問題点を挙げては嘆いている

この人達ができていることはいったい何か

 

日本を変えようとして必死に国民ひとりひとりに何かを訴えている

国民は全然考えられていないから、人ごとではなく自分達の生活に密接に関わっているということがまるで分かってないと言う

自分達のことなのに自分達のこととしてとらえられていないと言うのだ

 

本当に国民に変わってほしいと思うのなら、そんなテレビの中でおしゃべりしているだけじゃなくて、国民ひとりひとりが自ら変えようと思えるような環境作りをすべきだ

それができないと、いくらテレビの中で正論を言ったって、誰の心にも届かない

誰にも届かないのだ

 

テレビなんてしょせん見るだけのもの

テレビなんてどこか遠くの世界だ

見ていない人は偉い人達の訴えを耳にすることなんて全くない

それだったらその偉い人達は何もできていないのと同じじゃないか

見ているだけでは意識は変わらないし、変わったところでいったい私達に何ができるって言うんだ?

 

人は毎日遠く離れたどこかのことばかりを思って生きているのではない

自分の身の周りで精一杯なのだ

せんべいかじってテレビを見ているだけの人が、世界平和を望んで、何かをしようと思うか?

本当に自分の生活と密接に関わっていることならば、テレビなど見ずに、そのことに従事しているはずだろう

わざわざ言われなくてもやっている、という話だ

 

「自分達は知っているし、考えることもできている

    だから国民の皆さんに教えてあげますから、あなたたちでやってください」

と言っているように聞こえたのだ

「私達はここでこうやって重大な議論をしていますから、その間に」と

 

そんなことを人に頼むくらいなら、今すぐその椅子から立ち上がって、走って、世界を変えに行け

私はそう思ったのだった

 

    詩はここまでです。詩はまた来月書くので、お楽しみに。来週はまたいつもの続きです。

 

    幽霊さんはあいかわらず手足を震わせてきます。本を読んでいたら手を震わせてきますし、机に向かっていたら足を震わせてきます。少なくなってきたと喜んでいたら、頻繁にでてくるし、本当にいつかいなくなるのでしょうか?でも前よりは減ってきているのは確かです。きっと、あと2、3年ぐらいでいなくなるでしょう。そう願っています。