幽霊に取り憑かれた花子

統合失調症患者の妄想と現実

エッグスシングスと生け花展。郵便局の前でソウヘイさんが出てくるのを待つ。

 こんにちは。花子です。

 

 この前マンションの敷地内で知り合いに会い、生け花展の招待券をもらいました。それに昨日父と母と行ってきました。

 生け花を見る前にまず腹ごしらえです。前に一回行った、エッグスシングスに行きました。この前はパンケーキの上にバターだけが乗っている、一番シンプルなやつにしたので、一人一皿食べられたのですが、今回はもうちょっと豪華なのにしました。それでも一人一皿は軽くいけるだろうと思い、一人一皿頼みました。私はバナナ、ホイップクリームマカダミアナッツのパンケーキにして、父と母はいちごでした。見た目がすごいので、写真を撮る人が多いらしく、

「写真撮りますか?」

と訊かれましたが、ケイタイもカメラも持っていなかったので、断りました。

 パンケーキは5枚のパンケーキの上にホイップクリームが山盛り乗っていました。その上に細かくしたマカダミアナッツが散らしてありました。私はまずホイップクリームを半分くらい食べ、その後パンケーキを食べ始めました。ですが、パンケーキを半分くらい食べたところで、ちょっと胃もたれがしてきました。食べられるか心配でしたが、完食することができました。でも母はまずホイップクリームを全部食べてから、パンケーキに入ったのですが、ホイップクリームだけでお腹いっぱいになり、パンケーキは3枚しか食べられませんでした。残りは父が食べていました。もうパンケーキは満足しました。もうあのホイップクリームは食べたくありません。

 近くの席に外国人がいたのですが、パンケーキをだいぶ残していました。私たちは残すなんて、そんなもったいないことできません。でも外国人は平気で残せるんでしょうね。もったいないという精神がないそうですから。

 その後お寺に生け花展を見に行きました。白鳥がいて、

「噛みつくので近寄らないでください」

と書いてありました。生け花は色んな作品があって、見応えがありましたが、残念ながら私は見る目がないので、良さは半分くらいまでしか分かりませんでした。

 お寺を出て、もう一つの会場であるデパートまで行きました。そこでは生け花だけでなく、葛飾北斎の肉筆画も展示されていました。人はいっぱいでしたが、見に行けてよかったです。

 もうエッグスシングスには行きたくありませんが、父と母とはまた出掛けたいです。来週の日曜日も楽しみです。

 

 さていつものです。

 ずっと頭の中で、ソウヘイさんだったかは忘れましたが、誰かと対話しているつもりになっていました。なぜか分かりませんが、ソウヘイさんはH駅の近くの郵便局で働いているのだと思うようになりました。仕事は5時で終わるものだと思っていて、それまでに間時間を潰さなくてはと思いました。この時すでにお昼を過ぎて、夕方近くになっていたと思います。近くのスーパーで時間を潰すことにしました。このスーパーで何か買って食べたり、トイレに行ったりしました。館内を見て回ったりもしました。

 そうするうちに時間になったので、郵便局に向かいました。この時は中に入って探したり待ったりしようという考えはなく、職員用の通用口と思われるところの近くに立って、ソウヘイさんが出てくるのを待ちました。その間も私の頭の中ではソウヘイさんと思われる人との対話が行われていました。ソウヘイさんが出てくる場面を想像したりもしていました。

 頭の中で何か自分の中にある攻撃的な思いを、覆い隠さず言葉にすれば、今度はソウヘイさんが

「そう」

と言ってくれているような気がしました。駅前での子さんと思われる人が私に「そう」と言っているような気がしてからこの時まで、ずっと忘れていました。でもまたここで自分の気持ちを否定しないのが大事だということをソウヘイさんに思い出させてもらった気がしました。

 通用口のようなところからは人が何人も出てきました。でもどの人もソウヘイさんではありませんでした。なかなか出てこないままずっと待っていたら、私の頭の中で

「今上でお前のことがうわさになってるぞ」

というソウヘイさんの言葉が浮かんできました。私が待っているのが分かっているのに、どうして出てきてくれないのかと悲しくなりました。頭の中で何度も出会いの場面を想像していました。ソウヘイさんが入り口近くにいて、本当にもうすぐ出会えると思ったりもしましたが、それも実現しませんでした。私は

「早く出てきて」

と頭の中で必死に伝えていました。

 郵便局の前でソウヘイさんを待っていたら、日が暮れて夜になっていました。私はソウヘイさんを運命の相手だと思っていたのですが、の子さんのことも好きでした。この時なぜかソウヘイさんは余命2年ぐらいなのだと思い込んでいました。だから私はソウヘイさんが死ぬまではソウヘイさんと付き合って、いなくなったらの子さんと付き合うのだと思っていました。ソウヘイさんが余命いくばくもないと思いついた時には、なんだか涙が出そうなくらい悲しくなりました。でもこの考えもすぐに消えてしまいます。

 今日はここまでです。あと一回だけソウヘイさんの話があります。

 

 最近の幽霊さんはだいぶマシにはなったのですが、時々なぜか分からないのですが、変な顔にさせてきます。睨ませたり、笑顔にさせたり、泣き真似をさせてきたりが突然あります。幽霊さんは自分にこの世にいる価値があると思っているのでしょうか。幽霊さんに存在価値はありません。もう出ていくしか幽霊さんにできることはないのです。でもまだ死なない程度なので、もう少し我慢してみます。今すぐ消え去れ!!